パニパニのでーじなとん!

沖縄好きでガジェット好きの2児の父、パニパニが子育てについてや買って良かったもの、沖縄旅行などについてなんだかんだ書き綴ります。

子どものしつけでなぜ体罰がダメなのかを考えてみた

 

 

 

 2016年1月、東京大田区で、3歳の男の子が虐待死した事件で、男の子の母親は、同居していて逮捕された男について、「しつけとしてビンタをしていた」と話していたそうです。

www.sankei.com

 

 一般的に考えて、この男が日常的に行ったそうした行為は明らかな児童虐待にあたります。しかし、なぜこのような行為に及んでしまったのでしょうか。男の成育歴や資質的要素もうあるでしょうが、ここでは、「男の子に対して行ったしつけ」という点に絞って考えてみたいと思います。

 

その理由の一つとして考えられるのが、体罰による「しつけのエスカレート」ではないかと思います。

 

 体罰には「即効性」があります。つまり叩くといった苦痛を与えると、その直後に問題としている行動を停止させることができます。また、こうした行動の後に「泣く」といった子どもの変化により「反省させた」という視覚的な確認ができることができます。

 

しかし、これには大きな副作用が潜んでいます。それは、親がこういった方法で問題行動をやめさせる経験を繰り返すと、様々な場面で体罰による問題行動の制止適用しようとする「過剰適用」が起こるということです。

 

また、1回叩いて以前のような効果や反応が得られなかった場合、2回3回と罰の強度が増し、「自分でも気付かない」うちに重大な虐待行為に及んでいることがあるのです。

 

体罰によるしつけは子どもにも悪影響を及ぼします。例えば、

 

反発や攻撃的な行動が生まれる

②嘘をつくなどの望ましくない回避行動が起こる

③叩く人物に近寄らなくなる逃避行動が起こる

体罰の方法をマネするようになる。

 

といった望ましくない行動を起こす頻度が高くなることがわかっています。このように、体罰によるしつけは親にも子にも多くのリスクを抱えることになるのです。では、どのようにしつけを行っていけばよいのでしょうか。

 

それは、常に良いところを見逃さず「褒める」という姿勢で子どもに接するということではないでしょうか。しつけと言えば「悪いところを正す」と考えてしまい、「良いところは当たり前」として見落としがちです。悪い行動を減らすことに焦点を当てず、良い行動を増やしていくことで問題行動を減少させるという考え方の方が、子どもにも親にも負担が少ないように思います。

 

今まで見落とした部分に気づき、「褒める」ことができれば、子どもの可能性が飛躍的に広がるかもしれませんね。

 

 

 

ーしつけに関する本の紹介―

コモンセンスペアレンティング(CSP)とは、アメリカの児童福祉施設ボーイズタウン(というか町)で開発された育児法です。怒鳴らない、叩かないしつけをするための具体的な方法が示されています。しつけ方法についてお困りの方は、上記2冊の本を読んでみてはどうでしょうか(またCSPの研修会なども各地で開催されています)。

むずかしい子を育てるコモンセンス・ペアレンティング・ワークブック(DVD付)

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どならない子育て

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